アキレス腱炎・アキレス腱周囲炎
朝晩と段々冷えてきましたが体調は大丈夫でしょうか?
さて、今回はアキレス腱炎・アキレス腱周囲炎についてお話したいと思います。
・アキレス腱炎はスポーツでのケガとしては発生頻度の高いもので、使いすぎ でアキレス腱自体に微細なキズが生じているも のです。
・アキレス腱周囲炎はアキレス腱の周りには腱の摩擦を軽減させる関節包や パラテノンという薄い膜で覆われていて、そこに炎症が生じた場合をいいます。
腱が硬くなりやすいなど変性の起きやすい中年以上のランナーやウォーキングなどをしている人が多く発症します。
アキレス腱部の使いすぎで発生するため、不適切なトレーニング方法が原因していることもあります。また、靴の不適合や扁平足などの足部変形、ふくらはぎの伸張性の低下など筋肉の硬さも原因のひとつになります。
症状
かかとの付着部近くのアキレス腱が腫れ、押さえると痛みが強くなります。
運動後や起床時の歩き始めに痛みが強く、症状が進行すれば安静にしていても痛いことがあります。足関節を背屈(つま先を上に)することで痛みが強くなります。
進行すれば足関節の動きが悪くなり、アキレス腱周囲炎では足関節を動かすとアキレス腱にきしむような摩擦音が聞こえることもあります。
治療法
かかとを上げると、アキレス腱の緊張が減少し痛みが改善されます。また、扁平足などの足部に変形がある場合、足底挿板を処方することによりアキレス腱への負荷が軽くなります。
症状が改善してくれば徐々に運動を始め、運動前のふくらはぎの筋肉のストレッチングや運動後のアイシングをするようにします。
基本的には使いすぎによる障害ですので、運動量をひかえて局所の安静を保って腱が修復されるのを待ちます。
大腿四頭筋肉離れ
暑い日が続きますが、体調は大丈夫でしょうか?
今回は「大腿四頭筋肉離れ」についてお話します。
「大腿四頭筋」とは太ももの前面の筋肉のことで4つの筋頭をもつ筋肉で構成されています。
この「大腿四頭筋」を構成する筋肉は
・大腿直筋(だいたいちょっきん)
・外側広筋(がいそくこうきん)
・内側広筋(ないそくこうきん)
・中間広筋(ちゅうかんこうきん)
の4つの筋肉によって構成されています。
大腿四頭筋は膝関節の動きに大きく関与する筋肉で、膝を伸ばす動作
やしゃがみこむ姿勢をキープする動作などの際には、主力の筋肉として活躍します。
サッカーのボールを蹴る動作などは、まさしく大腿四頭筋の運動に近く重要な筋肉となります。
この大腿四頭筋肉離れになりやすい筋肉は「大腿直筋」が多く、筋疲労・柔軟性、コンディショニング低下・不適切なウォーミングアップなどで起こります。
症状
太ももの前面に急な痛みを感じ、腫れや皮下出血が現れ、完全に切れてしまった場合は直後に陥凹がある場合が多いです。
治療法
初期治療は、荷重歩行の制限・圧迫・挙上・冷却。急性期が過ぎたら可動域訓練・ストレッチ及び等尺性の筋力訓練などを組み合わせて行います。
オスグッド・シュラッター病
今回はオスグッド・シュラッター病についてお話したいと思います。
オスグッド・シュラッター病とは10歳代前半のスポーツ活動をしている男児に多く、脛骨粗面部に痛みと腫脹を生じる骨端症の一つです。
脛骨粗面の骨化が完成する前の力学的に弱い時期に、日常動作やスポーツ活動で大腿四頭筋の収縮が脛骨粗面を牽引することで起こります。
症状
ランニングや階段の昇降など大腿四頭筋を強く収縮させるときに膝蓋腱の付着部に痛みが出て来るのが特徴です。
症状が進行するにつれて脛骨粗面部の膨隆が著しくなり、骨性に硬くなることもあります。この症状は慢性化しやすく再発を繰り返しますが、骨端の骨化が完了する18歳ごろには症状は消失します。
脛骨粗面部が膨隆したまま治癒するものもあります。
治療法
大腿四頭筋の緊張を和らげてあげる事と、脛骨粗面にかかる牽引力を減弱させることがあります。
大腿四頭筋のマッサージやストレッチ、運動後にはアイシングをして炎症の鎮静を図ってください。
半月板損傷
こわにちは。梅雨に入り毎日のように雨が降っていますが体調は大丈夫でしょうか。
さて、今回は膝にある半月板の損傷についてお話します。
まず半月板とはどういう役割をしているのでしょうか。
半月板は弾力性のある線維軟骨と呼ばれる軟骨で出来ていて、膝関節の内側と外側の隙間にあり関節の安全性、クッションの役目をしています。
半月板が損傷すると半月板自体が痛みを発するような印象がありますが軟骨で出来ていますので血管や神経などはなく痛みを発することはありません。
半月板損傷の原因
半月板損傷の多くは運動している時に起こります。
例えばサッカーのプレイ中に足を曲げたまま強く捻る動作をした時などに多く発症します。
損傷時の症状
半月板の断裂が大きくなると膝の中でクリッとしたり、半月板の断片がはさまって膝に引っかかる、伸びなくなるなどの症状が出てきます。靱帯を損傷している場合、血が溜まったりすることもあります。
治療法
膝に強い腫れや痛みが強い時は、負担をかけないように可能な範囲で安静を保つことが基本です。その他の場合、半月板へ無理な力が入った状態で膝を曲げたり、捻りが加わることが損傷につながっているので膝関節の動きに関わる硬くなってしまった筋肉や筋膜、腱を左右バランスよくゆるめて下さい。
内側側副靱帯
こんにちは。今回のテーマは内側側副靭帯です。
この靭帯は膝の回旋と側方への動きを制限する役目をします。
外側にも外側側副靭帯というものがあるのですが、内側の方が損傷しやく単独での損傷よりも他のところも損傷することが多いです。
中でも前十字靭帯と内側半月との合併が多く「不幸の三徴」と呼んでいます。
症状は受傷後3週間くらいには膝の痛みと可動域制限があり、しばらくすると腫れが目立ってくることもあります。しばらくすると腫れと可動域制限は軽快してきます。しかし膝の不安定感が下り坂やひねったときにはっきりすることが多いです。
治療法はサポーターを装着して早期から痛みのない範囲で可動域訓練を行い、筋力低下を最小限にとどめるようにします。
前十字靭帯損傷( ..)
春となり、スポーツの時期がやってきました(^^)
代表的なケガでもある、前十字靭帯損傷についてお話します。
前十字靱帯は、膝を安定させる役目をしています。前十字靱帯損傷は、膝の外側からタックルされたときやジャンプして着地したときなどに膝がガクッと外れたとき起こることが多いです。通常、この症状は2~4週間ほどで改善しますがスポーツ復帰したときに、再度膝がガクッと外れるようになります。
十字靭帯損傷の主な症状
・膝がぐらぐらする
・膝に力が入らない
・膝が完全に伸びない、正座ができない
・膝が腫れて熱をもつなど
十字靭帯損傷の治療方法
断裂した前十字靱帯は自然にはくっつきません。膝の内側靱帯や足首の靱帯は固定すれば自然にくっついて機能がもどることが多いのですが、前十字靱帯は関節内の靱帯のため無理なので手術になります。
手術後のリハビリ
期間は2カ月程度です。
大きく分けて筋トレ、屈伸訓練(可動域訓練)、歩行訓練の3つです。
歩行訓練は術後2日目から開始します。筋トレは手術後すぐ始めます。屈伸訓練は徐々にゆっくりやります。
あまり早く進めすぎると膝の安定性に影響がでますので、時間をかけてやっていきましょう。
前十字靱帯を損傷したままで運動や生活を続けていると、半月板や軟骨といった膝のクッションの役割をする正常な組織が傷ついてきますのでしっかり治療しましょう。